突然ですが、飲食業という仕事に対してあなたはどのようなイメージを持っているでしょうか?
どの職業にも良い面と悪い面があり、人それぞれ答えは違うものだと思います。
僕はイタリア料理とフランス料理の業界で計13年間料理人としてお仕事してきましたが、その中で感じる飲食業に対するイメージとしては、
- 給料が安い
- 仕事がキツそう
- 休みが少ない
- 長時間労働は当たり前
といったところが一般的ではないかと思うのです。
もちろん良い面もたくさんあるからこそ廃れてないし、働く人が多いのも事実です。
しかし、やはり多くの人たちの飲食業のイメージは前述したような「ネガティブなイメージ」ではないでしょうか。
わざわざ外食しなくて良くね?問題
昨今、コンビニのお惣菜やスイーツ、スーパーマーケットの冷凍食品やレトルト食品に至るまで、目覚ましく品質が上がっています。
それも100〜300円台を中心とした超ロープライスで。
家にワインを冷やしておいて、仕事帰りに最寄りのコンビニで惣菜を買えばもう言うことなしの立派な夕飯と晩酌が成立します。
そこに追い風のように昨今の外出自粛による巣篭もり需要も拡大しました。
日本の大手企業の企業努力は素晴らしくて日本人として誇りに思うのですが、その一方で
「じゃあわざわざ外食とかする必要なくね?問題」が勃発してしまっているのです。
飲食店の競合は同業他社に加えて異業他社にも拡大したというわけです。
飲食店の存在意義とは?
では、飲食店にはもう存在意義はないのか?というと、答えはノーです。
少々残酷な表現になりますが、機能性が高い小売店(スーパー・コンビニ等)の商品クオリティが格段に上ったことによって、「会社としての資本が少ない割に価格が安いお店」は淘汰されやすくなります。生ビール1杯を190円で売ってコンビニに応戦したところで、倒れるのも時間の問題です。
しかし、その分希少性の高いサービス(味も含めて!)を提供できるお店は、小売店との差別化が進み、価値が高まっていくのです。
つまり、今まで良しとされて来た「便利で画一的な低価格店」は相当な無理ゲー時代に入り、これからは「ちょっと不便だけど面白い体験ができそうなお店」しか勝たん。というフェーズに入ったということですね。
アフターコロナ時代における飲食店の存在意義は、安さでも利便性でもなく、「希少価値の高い体験ができる空間」だという答えが導き出されます。
飲食店が目指すべき未来
とはいえ世間はやはり厳しいもので、料理の価格を上げようものなら「値上げされてて残念でした。」とグルメサイトに書き込まれたり、目新しいサービスを実践してもスタッフのモチベーションが続かず中途半端になったりと、そう簡単に思い通りにはいかないものです。
そこで僕が考える「飲食店が目指すべき未来」の大前提は、
飲食店で働く人のお給料(または相応の対価)を大幅に上げること
です。
そんなこと簡単に言うなー!無理に決まってるだろー!
と言う声も聞こえて来そうですが、そうです。無理なのです。
今までの飲食業と同じ正攻法で戦っていては、どれほどの人気店を作ろうが、どれだけ経費や人件費を切り詰めようが、お給料を大幅に上げることなど土台無理なのです。
ではどうすべきなのでしょうか。
フロー的収益とストック的収益を循環させる
社会の数多くのビジネスの収益化のタイプは、「フロー的収益」と「ストック的収益」2タイプに大別できます。
例えば以下のようなものです。
[フロー的収益]
- エステティシャンの施術
- 美容師のカット・カラー
- 料理人の調理
- アーティストのLIVE
- 経理の事務作業
- コンビニでの品出し・レジ打ち
[ストック的収益]
- エステサロンのフランチャイズ展開
- 美容師によるオンライン講習
- 料理人のレシピ本の執筆
- アーティストのカラオケ印税
- 会計ソフトの販売
- 自動販売機の運営
鋭い方はもうお分かりだと思いますが、上記のビジネスはフロー・ストックのそれぞれで同じ業態を挙げています。簡単に言うと、フロー的収益は比較的人手が掛かり、賞味期限が短い収益化方法。反対にストック的収益は比較的人手が掛からず、賞味期限が長い収益化方法。
ひとつのお仕事の中でも、ピボット(同じ軸を利用した方向転換)をすることでフロー的にもストック的にもなるわけです。
まとめ
当ブログでは、このように「飲食店の人」が「自分で稼げる飲食人」になるためのノウハウやTIPSをどんどんアップしていきます。
ぜひチェックしてみてくださいね。
コメント